一等と二等の最大の違いは「レベル4飛行(有人地帯の目視外・補助者なし飛行)ができるかどうか」です。市街地上空の点検・物流など高度な運用をするなら一等、点検・測量・農業・空撮など多くの業務は二等で対応できます。費用の目安は一等【初学者】¥396,000〜、二等【初学者】¥198,000〜。まず二等から始め、必要に応じて一等・限定解除へ進むのが現実的な選択です。
01無人航空機操縦士(国家資格)とは
無人航空機操縦士は、2022年12月5日に始まった無人航空機の新制度で創設された国家資格です。それまで民間資格しかなかったドローン操縦の技能を、国が「一等」「二等」の技能証明として認定するようになりました。同時に機体認証制度も整備され、有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外飛行=レベル4飛行が可能になりました。
資格には「昼間のみ」「目視内のみ」「最大離陸重量25kg未満」という限定が付き、これらは限定解除によって外すことができます。自動車免許でいう「AT限定」に近い考え方です。

02一等・二等の違い早見表
| 項目 | 一等 | 二等 |
|---|---|---|
| レベル4飛行 | 対応(有人地帯の目視外・補助者なし) | 非対応 |
| 必要な機体認証 | 第一種機体認証 | 第二種機体認証(特定飛行の一部) |
| 主な用途 | 市街地上空の点検・物流など | 点検・測量・農業・空撮など |
| 特定飛行の許可承認 | 不要となる範囲が広い | 手続きの一部が簡略化 |
| 基本【初学者】 | ¥396,000〜 | ¥198,000〜 |
| 基本【経験者】 | ¥198,000〜 | ¥99,000〜 |
| 基本講習の目安 | 学科18h・実地50h(10日間) | 学科10h以上・実地10h以上(3日間) |
03飛行できる範囲の違い【最重要】
両者を分ける決定的な差がレベル4飛行です。レベル4とは、立入管理措置を講じない有人地帯(第三者が立ち入る可能性のある場所)の上空で、補助者を置かずに目視外飛行を行うこと。市街地上空でのドローン配送や、人のいるエリアでのインフラ点検などがこれにあたります。
レベル4飛行は、一等の技能証明と第一種機体認証を受けた機体の両方がそろって初めて可能になります。二等はレベル4に対応しませんが、二等以上の資格取得と認証機体の所有により、人口集中地区(DID)上空・夜間・目視外・第三者から30m未満といった特定飛行の許可・承認手続きを簡略化でき、業務用途の多くをカバーします。
「市街地の上空で、人の上を飛ばす必要があるか」——これが一等・二等を分ける最大の判断基準です。多くの業務は二等の範囲で始められます。
04一等でできること・二等でできること
- レベル4飛行(有人地帯・目視外・補助者なし)
- 市街地上空でのドローン物流・配送
- 人のいるエリアでのインフラ点検
- 二等でできることはすべて可能
- 人口集中地区(DID)上空の飛行
- 夜間飛行・目視外飛行(限定解除時)
- 測量・3D計測・農業散布・空撮
- レベル4飛行(有人地帯・補助者なし)
点検・測量・農業・空撮といった現在ビジネスで需要の大きい業務は、そのほとんどが二等でカバーできます。一等が必須になるのは、市街地上空の物流や、人の頭上を飛ばす前提の運用など、限られたケースです。
05費用・取得期間の違い
費用は資格の難度と講習時間に比例します。当校の目安は次のとおりです(税込)。
| コース | 初学者 | 経験者 | 講習期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 一等 基本 | ¥396,000〜 | ¥198,000〜 | 10日間(学科18h・実地50h) |
| 二等 基本 | ¥198,000〜 | ¥99,000〜 | 3日間(学科・実地 各10h以上) |
すでに民間技能認証や10時間以上の飛行記録をお持ちの経験者は講習時間が短縮され、費用も抑えられます。このほか指定試験機関の受験手数料・登録手数料が別途かかります。学科試験合格者や複数名でのお申し込みは、事務手数料より1名¥11,000割引の対象です。企業受講では人材開発支援助成金の活用も検討できます。
06よくある誤解
一等の技能証明があっても、レベル4飛行には第一種機体認証を受けた機体が必要です。また、飛行の内容によっては引き続き許可・承認が必要な場合があります。
資格・機体認証・飛行申請は別の制度です。3つの組み合わせで「何ができるか」が決まります。
二等でも、特定飛行の許可承認を簡略化でき、点検・測量・農業・空撮など多くの業務が可能です。実際、業務利用の入口は二等が主流です。
「まず二等で始め、事業拡大に合わせて一等・限定解除へ」が合理的なステップです。
07どちらを選ぶべきか(判断フロー)
- 市街地物流・有人地帯点検を事業化 → 一等
- 点検・測量・農業・空撮が中心 → 二等(多くの方はこちら)
- 将来一等も見据える → 二等取得後にステップアップ(限定解除も同時取得が効率的)
08取得の流れと、取得後の更新
当校のような登録講習機関で講習を修了すると、指定試験機関の実地試験が免除されます。あとは学科試験・身体検査に合格すれば技能証明を取得できます。詳しくはドローン国家資格の取り方・費用・期間で解説しています。
取得後は3年ごとの更新が必要です。当校は登録更新講習機関(0144)として、他校で取得された方の更新にも対応しています(更新講習の受け方)。埼玉・鳩山町のトレーニングセンターで、取得から更新まで一貫してサポートします。
- 用途から一等/二等を判断した
- 初学者/経験者の区分を確認した
- 費用(講習料+受験手数料)と割引を把握した
- 取得後の更新(3年ごと)まで見通した